地元のおじいさんから「わしの山を切っていいぞ」と言われたヤマモリ。ただ、おじいさんの山だけでは林業をするには面積が小さかった。
そこでヤマモリは森林面積を拡大するため、その山の周辺の地主を探索しようと法務局を訪れたのだが、地番ごとに山主の資料を請求するたびに手数料450円を取られるという煩雑な手続きに途方に暮れていた…。
林地台帳があるよ
頭を抱えていたヤマモリの携帯が鳴った。電話をかけてきたのは、以前からヤマモリの活動を気にかけてくれていた林業畑の公務員F田さんだった。
山主を探すのに、法務局で毎回450円取られてしまって。
なかなかうまくいかないものですね…
そんなことにお金をかけたらだめだよ。
役場に行って林地台帳を見せてもらいないさい
林地台帳ですか!
名前は聞いたことありましたが思いつきませんでした!!
林地台帳とは、2016年5月の森林法改正によって市町村が森林の所有者や境界に関する情報などをまとめたもの。
ヤマモリは早速役場に問い合わせ林地台帳の閲覧に必要な資料を入手。山主のおじいさんに署名捺印をしていただき、役場の農林水産課を訪ねた。
たった20円で資料を入手
申請書を受け取った担当職員がパソコンにおじいさんの山の地番を打ち込むと、画面に航空写真が表示され、おじいさんの山に隣接する山主さんの情報を教えてくれた。法務局では1回につき450円の費用が必要だったが、今回は隣接する山主さん情報を印刷するための20円だけだった。
たった20円で森林所有者が割り出せた!
F田さんありがとう!
喜ぶヤマモリを見た担当職員は念押しした。
林地台帳は森林の所有者を確定するものではありませんから気をつけてください
どうやら私が住む町は地籍調査が終わっていないため、林地台帳に記載されている情報が登記情報と一致しいるかは不明ということだった。
しかし、林地台帳の情報があるのとないのでは天と地の差だ。
ヤマモリは森林の所有者探しという難題にぶち当たったものの、「林地台帳」というツールの使い方を知ることができた自分の成長を一人喜ぶのであった。
コメント
自伐型林業に興味を持って趣旨に賛同!サラリーマンの転身、東名高速から見える山北町にも親しみを感じて拝読しています。リアリティがすごいです。いまもがりっと皆伐されてパネルや土砂崩れに転じてしまったりする中、実りがたくさんありますように🌟
あたたかいコメントありがとうございます!
これからも、リアリティある記事を書けるように頑張っていきます💪