横浜市出身の僕が山間部に移住して自伐型林業を学ぶワケ

挑戦記
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横浜市出身の筆者が山間部に移住して自伐型林業を学ぶ理由を書く。

筆者は10年前、高知新聞社に就職し、高知県に移住した。

入社3年目、県西部の四万十市にある幡多(はた)支社に配属され、そこで人生で初めて小学校の閉校式に立ち会うことになる。

母校を〝奪う〟人口偏在

全校児童10人に満たないその学校は、翌年度から市中心部にある学校に統廃合される計画だった。

児童は、閉校式の準備段階で何度か学校を訪れた筆者に対しても元気な声であいさつしてくれた。

横浜出身の筆者は、自分が小学生だったころこんなに元気に初対面の大人にあいさつできていたか、恥ずかしい思いがした。

そして閉校式当日。児童は地域住民を前に嵐の「ふるさと」を元気に歌い上げ、涙をぬぐって母校に別れを告げた。

この時、地方における人口減少の局面を目の当たりにした気がした。
横浜にある私が通った小学校は人口減少を理由に閉校することはないだろう。
しかし、人口減少が止まらない地方ではこれまでも、これからも、子どもたちは母校を失っていく。

日本が抱える人口偏在の問題は、地方の学校を閉校させ、子どもたちから母校を〝奪う〟現象でもあるようにも思えて感傷に浸っていた。

「自伐型林業」との出合い

そんな折、「自伐型林業」という林業のスタイルを広めようとする動きが四万十市内にあることを知った。市内の若者が団体を立ち上げ、メンバーには東京から移住した若い女性の姿もあった。

「自伐型林業」とは、設備投資を極力抑えて小規模な形で間伐を繰り返して収益を上げる手法で、近ごろは全国的な展開を見せている。(当時は副業的な自伐型林業が軸だった)

考えてみれば、日本の国土の7割近くは森林に覆われ、地方にはその森林資源が潤沢にある。
この資源を生かして若者が働く場所をつくり得ればこれほど魅力的なことはない。

着手小局

その後筆者は転勤で四万十市を離れたが、「自伐型林業」の可能性を知りたいという思いを持ち続けていた。

そして入社10年目の節目となった2019年、上司にその思いを打ち明けて会社の「自己研修制度」を活用して休職し、「自伐型林業」に出合った四万十市に移住した。

幸いにも、7年前に「自伐型林業」の手法をその町に取り入れた団体の代表者が私を受け入れてくれ、その人に教えを受けている。

今はようやく木を切り倒すことができるようになってきたが、まだまだ危なっかしい。それにユンボを使っての作業道づくりもこれからの課題だ。

一体自分がどこまで技術を習得できるのか今はまだ分からないが、林業初心者の私がぶち当たる壁とその解消法をこのブログに綴りながら、「自伐型林業」の可能性を探れたらと考えている。

そして、森林資源を生かした地域づくりや、地方の人口減少と都市部に人が集中する人口偏在の問題を考えていきたい。

とは言え、「着眼大局、着手小局」である。
今は、貯金を食いつぶしながら、目の前にある1本の木を正確に切り倒すことに集中しなければならない。

 

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