【神奈川県山北町】町長肝いりの「CFO」進まず/核心を語らない「町長と語ろうまちづくり」

山北町情報情報
この記事は約3分で読めます。
スポンサーリンク

『森』の活用を子どもたちと 山北町で進むCFO制度」ー。昨年7月に行われた神奈川県山北町の町長選挙の直前、地域情報紙「タウンニュース」にこのような記事が掲載された。
この記事は4期目の当選を目指した湯川裕司町長の後援会が製作したもので、町面積の9割を占める森林の活用を訴えていた。「CFO」とは「Children Forest Officer」の略で、町長が「湯川裕司」個人として登録した商標だが、この施策は事実上ストップし進展していないことが20日、分かった。同日開かれた座談会「町長と語ろうまちづくり」で明らかにした。

「何もやっていない」

湯川町長は「CFO」について「次(4期目)の一つの目玉にしていきたいと考えていたが、残念ながらそれができなくなった。改めて考え直して提案していきたい」と、事業が進んでいないことを明らかにした。

なぜ、4期目の施策として大きく掲げた「CFO」ができなくなったかを問われても「具体的に何もやっていない。そのまま止まっている」と述べるにとどめた。

また、企画総務課長は「町長がタウンニュースで(記事を)掲載したが、役場の中では一歩も進んでいない。何も計画を立てずに今に至っている」と述べ、町長と役場職員が意思疎通できていない状態を露呈した。

「適切な判断」?回答せず

「CFO」を巡っては、以前ヤマモリジャーナルが住民監査請求を行った「町ふるさと納税包括業務」に関する契約と密接に関係している。
詳しい経緯は以下の「参考記事」に譲るが、町長は同契約を結ぶ際、孫のサッカー関係者が立ち上げた「特定の業者」を契約先として優先させた上で、「CFO」を「主軸」とする業務委託契約を結んでいた。

監査請求を受けた町監査委員は今年3月、「規制が順守されていないおそれがあることが認められた」などとする監査結果を公表。これを受けて町長は5月に契約を解除した。

町長は6月になってようやく、一連の経緯に関してコメントを町のホームページに掲載。その中で契約手続きについて「適切な判断がなされたものと理解」と記載している。

この日の座談会で筆者が、孫のサッカー関係者を優先させた契約手続きなどが「適切な判断」だったと捉えているのか問うたが、町長は「森林を生かしたい考えは変わっていないが、前に進まないのが今の実態。改めてどういうことができるか考え直してチャレンジしたい」と質問には応じなかった。

さらに質問を重ねると企画総務課長が「(監査結果は)十何ページもある。その1行を取って、『町長どうだ』と言っても正確なものは伝わらない。気をつけて質問していただきたい」などと質問を遮り、とうとう回答は得られないまま終わった。

この日の座談会のタイトルは「町長と語ろうまちづくり」。これは毎年恒例のイベントで町内各地で開催されているが、このタイトルには疑問符を付けざるを得ない。
「町長と語ろうまちづくり。核心部分は語らないけどね」。これぐらいがしっくりくる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました