納税者1人1千円の負担となる「森林環境税」の使い道について個人的に興味を持っている。
国会でどのようなやり取りがなされているかを調べてみると、まず目に入ったのは「木製サッシの利用拡大」だった。
前向きな林野庁長官
「国会会議録検索システム」というサイトで「森林環境税」をキーワードに打ち込むと、2019年11月20日の衆議院経済産業委員会でのやり取りが最新のものとして表示された。
発言者は無所属の柿沢未途氏。(私は柿沢氏の支援者ではありません)
「日本の住宅の断熱は遅れている。室内温度を保つために無駄なエネルギーを使っている」といったやり取りの流れで、森林環境税の活用に触れながら木製サッシの利点を強調し、推進するべきだと主張している。
以下引用
【柿沢氏】 その中で、樹脂サッシまた木製サッシ、これはアルミサッシよりも千倍も断熱性能が高いです。樹脂サッシの方が大量の工場生産に向きますから、ほっておくと、全部樹脂サッシになっていっちゃうんですよ。森林環境税なんという税金までつくって、国内の森林を活用していこうということで、林業、木材業の振興をやっているときに、木製サッシの、この巨大なリフォーム需要をそのままほっぽらかしておくのは全くもったいないと思うんですね。
この発言に対して、林野庁長官の本郷浩二氏はこのように答えている。
木製サッシは、一般的に、金属製サッシに比べて熱を伝えにくく、省エネ性能が高いと言われていると承知しております。また、木製サッシについては針葉樹の無垢材の活用も多いと承知しており、構造材と比べて付加価値が高い木製サッシなどの建具への木材需要が拡大すれば、林業の採算性の向上にもつながるものと期待しております。このため、農林水産省では、令和元年度予算において、建具や家具などについても開発普及に必要な予算を計上しているところでございまして、木製サッシについても支援することも可能となっております。林野庁といたしましては、引き続き、予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
森林環境税を活用するかどうかは直接的に答弁していないが、「木製サッシ」について「支援することも可能」と前向きな姿勢のようだ。
木製サッシは優れもの?
2人のやり取りを見ると、木製サッシはなかなかの優れものらしい。以下にまとめると
①アルミサッシよりも千倍も断熱性能が高い(柿沢氏)
②金属製サッシに比べて熱を伝えにくく、省エネ性能が高いと言われている(本郷氏)
③針葉樹の無垢材の活用も多いと承知しており、構造材と比べて付加価値が高い木製サッシなどの建具への木材需要が拡大すれば、林業の採算性の向上にもつながるものと期待(同)
などの利点があるようだ。
木製サッシの利点・欠点については以下のサイトでまとめられている。↓↓
柿沢氏のTwitterをみると、今年1月22日の通常国会でも国民民主党代表の玉木雄一郎氏が質問で取り上げているようだ。(議事録がまだ見当たらず、どのようなやり取りがあったかは不明)
金属製サッシよりも優れているとされる木製サッシ。近い将来、日本の住宅の窓枠が木のぬくもりに包まれる日は来るのか?来ないのか??
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